説明会の
お申込み

カーボンニュートラル実現へ導く~さんさんコンソ~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2022年10月13日(木) 10:25~14:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、中国地域産学官連携コンソーシアム、広島大学、
津山工業高等専門学校、鳥取大学、岡山大学、広島工業大学、岡山理科大学

発表内容詳細

  • 10:25~10:30

開会挨拶

鳥取大学 理事(研究担当、IT担当) 河田 康志

  • 10:30~10:55
  • 製造技術

1)高密度反応性大気圧熱プラズマジェット発生技術を用いた有機材料の超高速エッチング

発表資料

広島大学 大学院先進理工系科学研究科 先進理工系科学専攻 教授 東 清一郎

https://semicon.hiroshima-u.ac.jp/

新技術の概要

直径1mm以下の陽極ノズル径を有する高密度大気圧熱プラズマジェット発生装置に、ArとO2ガスを供給し放電することで有機薄膜の局所加熱とエッチングを同時におこなうことを可能とした。これによって、従来の60倍以上のエッチングレート(~6μm/s)で除去可能な超高速エッチング技術を実現した。

従来技術・競合技術との比較

半導体デバイス製造工程において、フォトレジスト塗布・ベーク後のウエハ端部に生じる盛り上りの除去(Edge Bead Removal:EBR)には大量のエッチング液(有機溶剤)を用いており、廃液処理で多量のCO2を排出していた。代替技術として大気圧プラズマによるドライエッチングも提案されたがエッチングレートが不十分なため実用に至らなかった。本発明はエッチングレートの大幅増加によりフォトレジスト等の有機膜を極短時間で除去でき、有機廃液を無くすことでカーボンニュートラルに大きく貢献するものである。

新技術の特徴

・優れた加熱特性と高い化学反応性を兼ね備えた大気圧プラズマ発生技術
・DCアーク放電と反応性ガス供給法の工夫による安定した大気圧プラズマの発生
・有機材料の超高速エッチング

想定される用途

・半導体デバイスや液晶ディスプレイ製造工程におけるフォトレジスト除去
・ウエハや基板表面における有機残留物の高速クリーニング
・有機材料の加工・切断など

関連情報

・サンプルあり

  • 11:00~11:25
  • デバイス・装置

2)ミストデポジション法による有機薄膜の成膜とカーボンナノチューブの蛍光波長の制御

発表資料

津山工業高等専門学校 総合理工学科 電気電子システム系 教授 香取 重尊

新技術の概要

特定の溶媒を用いてカーボンナノチューブ(CNT)を分散させると、CNTからの蛍光波長を変化させることができる。この溶液を超音波噴霧を利用した薄膜作製法であるミストデポジション法で成膜するとカーボンナノチューブを分散させた蛍光体薄膜を得ることができ,発光デバイスへの応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

特定の溶媒を含む原料溶液を霧化または液滴化し、得られたミストまたは液滴を用いて成膜することにより、カーボンナノチューブを主成分として含む蛍光体膜を形成する。得られた蛍光体膜は、可視領域(350nm~500nm)に十分な強度の蛍光ピークを有する。

新技術の特徴

・カーボンナノチューブの発光特性
・カーボンナノチューブ分散膜の作製
・非真空,低温プロセスが可能

想定される用途

・プリンテッドエレクトロニクス
・発光素子

  • 11:30~11:55
  • エネルギー

3)ナノスケール化による高活性人工光合成触媒の開発

発表資料 プレゼン動画

鳥取大学 工学部 化学バイオ系学科 准教授 辻 悦司

http://katalab.org/tsuji/

新技術の概要

二酸化炭素を一酸化炭素などの有用物質に変換する人工光合成では、二酸化炭素の還元反応に高活性な光触媒の開発が必要です。我々はこの反応を促進する助触媒として結晶性複合酸化物に注目し、独自技術により数ナノメートルの超微粒子にすることに成功しました。これにより、従来技術に比べ大幅な活性向上を達成しました。

従来技術・競合技術との比較

従来技術で得られる結晶性複合酸化物は小さくとも数十ナノメートルの微粒子ですが、我々は独自技術により5ナノメートル以下の超微粒子にすることに成功しました。これにより、表面積の増加に加え、表面原子の割合が増加することで新たな物性が発現し、従来の触媒に比べ大幅な活性向上を達成しました。

新技術の特徴

・通常数十nmまで結晶成長する結晶性複合酸化物を、5 nm以下の超微粒子にすることが可能
・目的に応じてさまざまな元素をさまざまな割合で含む超微粒子の合成が可能
・目的に応じてさまざまな結晶構造の超微粒子の合成が可能

想定される用途

・光触媒を利用した人工光合成技術
・電極触媒を利用した電解やめっき、次世代蓄電池などの電気化学関連技術
・固体触媒を利用したさまざまな製造技術

関連情報

・サンプルあり

  • 13:00~13:25
  • 材料

4)炭素プラズマによる簡易なナノグラフェン合成技術

発表資料 プレゼン動画

岡山大学 自然科学学域 自然科学研究科 数理物理科学専攻 教授 池田 直

https://ikedalaboratory.wordpress.com

新技術の概要

高周波電磁場中にて、固体炭素素材に対し低圧ガスプラズマを作用させることで、炭素プラズマを簡易に誘発できることを見出した。この技術を用いナノサイズのグラフェンを合成している。この技術を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

高周波電磁場中に置かれた素材が、電磁場により自己加熱されているため、温度制御を用いずグラフェンを合成できる。また真空も10Pa程度と高度ではないことに特徴がある。

新技術の特徴

・ある程度耐熱性と電導度を持つ材料の表面に、ナノグラフェンを形成できる

想定される用途

・素材にグラフェンをコートすることで、付加価値を生み出す用途
・高い表面積が必要な電極材料への適用

関連情報

・サンプルあり

  • 13:30~13:55
  • 材料

5)ハイエントロピー酸炭化物の皮膜および粉末の作製方法および酸素発生用電極への適用

発表資料 プレゼン動画

広島工業大学 工学部 機械システム工学科 教授 王 栄光

https://www.it-hiroshima.ac.jp/faculty/engineering/mechanical/teacher/oh_eikoh.html

新技術の概要

本技術は、有機溶媒に金属塩をもって建浴し、導電性基板に電析によってハイエントロピー酸炭化物の皮膜や粉末の形成を実現する。浴液構成や電析条件によって、皮膜や粉末の成分や寸法を制御する。この皮膜か粉末は、グリーン水素の生産に電解水の酸素発生電極として適用し、低い過電圧で安定な酸素発生を実現できる。

従来技術・競合技術との比較

電解水の酸素発生電極は、高価で希少の酸化ルテニウムと酸化イリジウムの利用が一般である。高温や高圧等で開発されたペロブスカイト酸化物や遷移金属系酸化物の粉末もあるが、プロセスが複雑で省資源や省材料ではない。一方、本技術は、粉末のみならず導電性基板に皮膜を形成でき、安価でメンテナンスが簡単である。

新技術の特徴

・導電性基板や溶液から採集した粉末は、従来の技術で酸素発生電極を作製できる
・皮膜や粉末の化学組成、寸法および構造は、浴液構成や電析条件によって制御できる
・酸素発生用電極としては、過電位が低く、触媒反応に安定で長寿命をもつ

想定される用途

・粉末は、既存の電解水の酸素発生用電極材料の代わりに使える
・皮膜を任意の導電性基板に被覆し、直ちに電解水の酸素発生電極として使える
・上記の皮膜被覆型電極は、メンテナンスが簡単かつ安価に実現できる

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

  • 14:00~14:25
  • アグリ・バイオ

6)植物生産を効率化する、新規発芽誘導物質による植物種子の発芽制御技術

発表資料

岡山理科大学 生命科学部 生物科学科 講師 福井 康祐

https://www.life.ous.ac.jp/staff/staff-787/

新技術の概要

植物の発芽誘導シグナルの起点となるHTL/KAI2受容体に対する合成アゴニストを開発した。適用範囲の調査は不十分であるが、様々な植物の発芽を1 µM以下で誘導することがわかっている。シロイヌナズナを用いた検討では1 nMでも優位に発芽を誘導した。1 mg/Lの濃度があれば十分に発芽を誘導・促進できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の発芽の誘導技術として、ジベレリン処理や硝酸イオン処理、温度(高音・低温)処理などが行われてきたが、HTL/KAI2情報伝達系はそれらに非感受性を持つ植物でも発芽誘導シグナルの起点として利用されている。また、本化合物を処理しても植物の形態的な変化はほとんどなく、発芽後の植物の生育に影響を与えない。

新技術の特徴

・発芽の斉一性を向上させる
・低濃度で効果を発揮する
・様々な植物の発芽を誘導できる

想定される用途

・発芽の斉一性が求められる農作物の効率向上
・埋蔵された雑草種子の発芽誘導
・発芽させにくいが形質が優良な品種の利用効率向上

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

中国地域産学官連携コンソーシアム 岡山大学 研究推進機構内 事務局
TEL:086-251-7151
Mail:sangaku-cons アットマークokayama-u.ac.jp
URL:https://sangaku-cons.com/

広島大学 産学連携推進部
TEL:082-424-4302
Mail:techrd アットマークhiroshima-u.ac.jp
URL:https://www.hiroshima-u.ac.jp/iagcc

津山工業高等専門学校 地域共同テクノセンター内 企画・連携係
TEL:0868−24−8217
Mail:rennkei アットマークtsuyama-ct.ac.jp

鳥取大学 研究推進機構
TEL:0857-31-5609
Mail:sangakucd アットマークml.cjrd.tottori-u.ac.jp
URL:https://s.orip.tottori-u.ac.jp/

岡山大学 研究推進機構 知的財産本部
TEL:086-251-8463
Mail:cr-ip アットマークokayama-u.ac.jp
URL:https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/

広島工業大学 研究・地域連携支援部
TEL:082-921-4222
Mail:c-renkei アットマークit-hiroshima.ac.jp
URL:https://www.it-hiroshima.ac.jp/for-research/office/

岡山理科大学 研究・社会連携部
TEL:086-256-9730
Mail:renkei アットマークoffice.ous.ac.jp
URL:http://renkei.office.ous.ac.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

Go Top