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バイオ、装置~長岡技科大、豊橋技科大~ 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2024年06月13日(木) 13:30~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、豊橋技術科学大学、長岡技術科学大学

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発表内容詳細

  • 13:30~13:55
  • アグリ・バイオ

1)「漏れない基質」の開発による微生物を用いたバイオものづくりへの貢献

長岡技術科学大学 技学研究院 物質生物系 助教 中村 彰宏

新技術の概要

近年、w/oエマルションは高効率な微生物スクリーニングツールとして期待されている。しかし、微小液滴は油相で囲まれているため、液滴中で使用できる試薬は少ない。新技術では、w/oエマルションで使用可能な酵素活性検出試薬(本技術ではタンパク質分解酵素の基質)を設計し、高効率な検出技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の酵素活性検出はマイクロタイタープレートを用いており、効率性はあまり高くない。w/oエマルションは直径数十~数百µmの液滴を用いて、液滴の中で酵素活性を検出し、液滴のまま操作することにより、秒間100検体以上の検出効率をもつ高効率なスクリーニング技術である。

新技術の特徴

・100万サンプル以上の酵素活性を検出する高効率性
・様々な酵素活性検出試薬に応用できる拡張性
・スクリーニング系の微小化により低コスト化

想定される用途

・w/oエマルションで酵素活性を検出する基質の合成
・w/oエマルションで特定の酵素活性に基づく細胞のスクリーニング

  • 14:00~14:25
  • デバイス・装置

2)植物、農作物の生育管理に適したセンシング技術

豊橋技術科学大学 次世代半導体・センサ科学研究所 准教授 野田 俊彦

新技術の概要

溶液電位からpHを求める方法は、イオン濃度が高い溶液に関しては精度の高い測定が可能であるが、水耕栽培の養液等のイオン濃度が低い場合は精度が低下する。そこで、イオン濃度が低い場合に関しても、モル濃度と溶液電位の関係からモル濃度及びpHを特定する。

従来技術・競合技術との比較

一般的な電気化学測定では、イオン濃度が低い場合、電極面積を広く、且つ電極間隔を極めて狭く設定する。このためセンサ部が大きく、機械的な調整機能が必要である。また、溶液内でイオン化を発生させ電池性能として計測する方法もあるが、有機酸等の弱電解質では利用できない。

新技術の特徴

・水耕栽培で用いる塩濃度の低い養液でも、計測を攪乱することなく、pHやモル濃度を求めることができる
・豊橋技術科学大学が開発した刺入型イオンイメージセンサを利用することで、植物内部(茎など)のpH分布やイオン分布が観測できる
・測定対象となる溶液が定まっている場合、電気伝導度も推定できる

想定される用途

・植物、農作物の生体機能の解明や生育管理
・水耕栽培で用いる養液のpHやイオン濃度管理
・その他、低イオン濃度の溶液の管理

関連情報

サンプルあり
デモあり

  • 14:30~14:55
  • 製造技術

3)超音波振動切削による機能性テクスチャの高速創成技術

長岡技術科学大学 技学研究院 機械系 教授 磯部 浩巳

新技術の概要

ミクロンオーダの微細な凹凸はテクスチャと呼ばれ、撥水特性や摩擦係数低減などの機能性を有します。切削工具を超音波振動させることで、被削材表面に微細な凹凸を創成できます。ここでは、汎用的な工作機械での部品加工において、仕上げ加工と同時に高速テクスチャ創成を実現する技術を提案します。

従来技術・競合技術との比較

レーザーやエッチングによるテクスチャ創成は、工程数や加工時間・コストが増えます。一方、本技術は、機械部品の荒~仕上げ加工と同時に、同じ加工機でテクスチャ創成を行うことができる特長があります。つまり、Noコストで機能性を付与できる加工技術です。

新技術の特徴

・テクスチャには、主に摩擦係数を低減(もしくは増加)、かつ安定化させる機能があります。また、外観は金属光沢から虹色やマットカラーに変化します。
・加工装置は、さまざまな工作機械や加工機に設置できるものです。
・表面の数マイクロメートルの領域に限定して、残留応力を付与できるので、加工硬化による耐摩耗性向上が期待できます。

想定される用途

・摺動面を有する機械部品(すべり軸受、含油軸受)、もしくは締結部品
・光学的な特性の変化、見た目の特徴(装飾品、光学部品)
・実表面積を増やすことでの化学反応等の促進(防汚特性)

関連情報

サンプルあり
デモあり
展示品あり

  • 15:00~15:25
  • デバイス・装置

4)エアロゾル状態のウイルスが検知可能な微小質量センサ

豊橋技術科学大学 次世代半導体・センサ科学研究所 教授 高橋 一浩

新技術の概要

エアロゾル状態のSARS-CoV-2ウイルスが検知が可能なMEMSセンサを開示する。検知機構は、Si基板に形成したキャビティ(深さ1~2 µmの溝)を単層グラフェン膜で封止し、振動子として振動させる。単層グラフェン膜にアプタマーを修飾し、ウイルスを特異吸着させる。吸着したウイルスを含む振動子全体の質量変化によって共振周波数が変動し、極めて僅かな質量が検出できる。

従来技術・競合技術との比較

高感度な検出方法には、PCR法やELISA法があるが、いずれも溶液中のウイルスを検出する機構である。高純度な溶液も必要であり、専門家による取扱いが必要である。提案技術は、特定ウイルスのみを選択的に吸着させ、また、ウイルス1個が検出可能な機構であり、従来技術では困難であったエアロゾル状態ウイルスが検知可能となる。

新技術の特徴

・Si基板、グラフェン薄膜、アプタマー(特定の物質と特異的に結合する核酸分子)から構成され、特殊な材料を用いることなく量産できる
・ウイルスが特定できれば、特異吸着する核酸分子は短期間に合成可能であり、他の感染症にも対応できる
・グラフェンによって振動子を軽量化したため、アトグラムオーダーの微量質量を検出できる

想定される用途

・建物玄関に設置・入館前の呼気検査、空港に設置・入国審査の水際対策
・無症状者からの感染リスクの判断
・スマートフォンに実装し、繁華街、地域のハザードマップ作成

関連情報

サンプルあり
デモあり

  • 15:30~15:55
  • 材料

5)リン酸カルシウムナノ粒子集合ゲルの創製

長岡技術科学大学 技学研究院 物質生物系 准教授 多賀谷 基博

新技術の概要

本研究では、リン酸カルシウムナノ粒子同士を連結したネットワーク構造を形成して、ゲルを開発した。具体的に、クエン酸イオン (Citr) のカルボキシレートイオンがリン酸カルシウムナノ粒子表面のCaイオンに配位したナノ粒子を合成した。次いで、合成した粒子を4℃で熟成させると「安定なゲル」になり、体温近傍で熟成させると「(振動でゾルに転移する) チキソトロピーゲル」になる現象を見出した。

従来技術・競合技術との比較

従来のバイオメディカル分野では、高分子ゲルが用いられ、硬組織との親和性が低かった。本開発のゲルは、骨組織に含有される成分のみから合成されており、硬組織への親和性が高い。特に、チキソトロピーゲルは、体温環境における様々な応用が実現する。一方、従来のフィルム形成プロセス分野では、増粘剤・有機溶媒が用いられ且つ焼成プロセスが必要であったが、本開発では全てが不要で且つ体温以下で均一な厚いナノ構造膜を形成できる。

新技術の特徴

・【生体親和性】 骨組織に含有される成分「リン酸カルシウム、有機酸イオン、水」のみで合成した世界初のバイオセラミックゲル
・【ゲルの簡便な合成と特性】 ゲルは体温以下で合成でき、4 ℃近傍の合成では「安定なゲル」となり、体温近傍の合成では「チキソトロピー性を示すゲル」となる
・【フィルム形成技術の革新性】 増粘剤・有機溶媒フリーなナノ粒子分散液を簡単に調製でき、均一でナノ構造を有する厚膜を体温以下で形成できる

想定される用途

・バイオメディカル分野におけるバイオセラミックゲルとしての用途 (例えば、骨補填剤、細胞培養基材、等)
・振動によってゾルに転移するゲルとしての用途 (例えば、関節液代替材、薬物徐放型デリバリー担体、細胞包接・輸送ドロップレットゲル、等)
・増粘剤・有機溶媒フリーなナノ構造フィルム形成プロセス技術 (例えば、多孔質膜形成が必要なフィルム形成プロセス全般、等)

関連情報

サンプルあり
デモあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

豊橋技術科学大学 研究推進アドミニストレーションセンター
TEL:0532-44-6975 
Mail:tut-sangakuアットマークrac.tut.ac.jp
URL:https://rac.tut.ac.jp/

長岡技術科学大学 産学連携・研究推進課
TEL:0258-47-9279 
Mail:patentアットマークjcom.nagaokaut.ac.jp
URL:https://www.nagaokaut.ac.jp/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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