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沖縄科学技術大学院大学(OIST) 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2025年06月17日(火) 10:30~11:55

会場:オンライン

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、沖縄科学技術大学院大学

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発表内容詳細

  • 10:30~10:55
  • デバイス・装置

1)ナノ光ファイバーと光ピンセットを用いた、リュードベリ状態と基底状態の中性原子トラップシステム

沖縄科学技術大学院大学 量子技術のための光・物質相互作用ユニット 
研究員 アレックス ヴィレグジャニン

新技術の概要

中性原子は量子コンピューター等における有望な手法のひとつです。特に、高い主量子数を持った励起状態であるリュードベリ状態の中性原子は、種々のユニークな性質を示し、量子ネットワークなどへの応用が期待されます。本発明では、レーザー冷却したルビジウム87を用いた、中性原子(リュードベリ状態および基底状態)の新規トラップ手法をご紹介します。私たちがOPTONと名付けた本システムでは、ナノ光ファイバーから生じるエバネッセント場、および光ピンセットから生じる仮想的な磁場によって、中性原子を光ナノファイバー近傍にトラップします。このシステムでは、ナノ光ファイバーと光ピンセットにおける偏光性を調節することにより、狙った位置での安定的なトラップが可能になります。さらに、中性原子とナノ光ファイバー間の距離が、光ピンセットの出力により調節可能となり、マイクロ秒単位での中性原子の位置調節が可能となります。このような位置調節は、量子ネットワークや量子メモリにおける、情報伝達などの操作性を高めることが期待されます。

従来技術・競合技術との比較

従来技術と比較した、本システムの主な利点は以下の通りです。
・ナノ光ファイバー近傍の中性原子の操作が容易となる
・光ピンセットが直接ナノ光ファイバーに照射されないため、ナノ光ファイバーが損傷しにくい
・リュードベリ状態のトラップが可能となる

新技術の特徴

・ナノ光ファイバー近傍にトラップされた中性原子の位置調節が可能
・ナノ光ファイバーの損傷リスクを低減
・基底状態とリュードベリ状態の両方のトラップが可能

想定される用途

・単一光子源
・ナノ光ファイバー近傍にトラップされた中性原子を用いた量子メモリ
・光ファイバーを用いた量子ネットワークにおける量子リピーター

  • 11:00~11:25
  • 創薬

2)AP-1転写因子と細胞膜修復機構を利用した新規CAR-T細胞の作製

沖縄科学技術大学院大学 統合オープンシステムユニット ポスドク研究員 平良 直幸

新技術の概要

我々はCD8+T細胞を用いた2つの異なる抗腫瘍増強方法を発見し、特許を出願した。この技術は固形癌に対する高い蓄積能を有し、現行の免疫チェックポイント阻害薬とは異なる活性化メカニズムを示す。この技術をCAR-T細胞に応用することで、火急の課題である固形癌に対する低い蓄積問題を解決し、より高い抗腫瘍効果を示すことが期待される。

従来技術・競合技術との比較

従来報告されている他の遺伝子改変技術ではTpex(前駆疲弊CD8+T細胞)あるいはTex(疲弊型CD8+ T細胞)細胞のみ腫瘍内に蓄積・増加するが我々の技術は両方の細胞を腫瘍内に蓄積・増加することが可能である。また、現行の免疫チェックポイント阻害と異なり、我々の新技術は膜損傷に伴い増加する遺伝子のため全く異なるメカニズムで作用する。

新技術の特徴

・固形癌に対するエフェクターCD8+T細胞の高い蓄積能力
・現行の免疫チェックポイント阻害剤とは異なるエフェクターCD8T+細胞活性化能
・TpexおよびTex細胞の腫瘍内蓄積数増加

想定される用途

・新規CAR-T細胞の作製
・新規免疫チェックポイント阻害剤の開発

  • 11:30~11:55
  • 材料

3)バイオ由来素材と金属酸化物を用いたメカノケミカル合成

沖縄科学技術大学院大学 錯体化学・触媒ユニット 准教授 ジュリア クスヌディノワ

新技術の概要

我々の研究では、安価かつ環境負荷の少ない珪藻土、もしくは安価かつ低毒性の金属酸化物(鉄酸化物、マグネシウム酸化物)を、触媒もしくは反応促進剤としてメカノケミカル合成に応用します。これまでに、トリフルオロメチル化反応/アミン化反応/オレフィンのジブロモ化反応への応用に成功しています。このようなメカノケミカル合成は溶媒の利用量を減らすことに寄与します。

従来技術・競合技術との比較

従来技術である、バリウムやリチウムのチタン酸化合物は、高価格/水熱法による合成/高い環境負荷という難点があります。

新技術の特徴

・珪藻土などの低価格なバイオ由来マテリアルや低価格な金属酸化物を使用
・低環境負荷、低毒性、リサイクル可能な触媒
・溶媒量の削減

想定される用途

・グリーンケミストリー
・医薬品材料としてのトリフルオロメチル化合物の合成              
・汎用・特殊化合物向けの芳香族アミン化合物の合成

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

沖縄科学技術大学院大学 技術移転セクション
TEL:098-966-8937  
Mail:tls アットマークoist.jp
URL:https://groups.oist.jp/ja/innovation/licensing-opportunities

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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