量子科学技術研究開発機構 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年02月03日(火) 13:30~15:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、量子科学技術研究開発機構
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 13:30~13:55
- 医療・福祉
1)がん微小環境や生体ナノ構造を測り、薬を届けるナノものさし高分子
量子科学技術研究開発機構 量子医科学研究所 分子イメージング診断治療研究部
機能分子計測グループ グループリーダー 長田 健介
新技術の概要
粒径を1nm刻みで、3〜30nmの範囲で精密に調整できる、生体に優しい新しい材料「ナノものさし高分子」を開発した。目的に応じて粒径を選択しつつ、薬剤やイメージング分子を搭載することで、がん微小環境や体内の微細な構造を画像診断したり、薬を狙った場所に届けたりする次世代ナノ診断治療システムとして機能する。
従来技術・競合技術との比較
量子ドットは10nm以下で粒径を調節できるが、毒性の懸念から生体応用できない。高分子集合体による粒径調節範囲は50〜100nmである。脂質集合体は100 nm以上で粒径分布が広い。
新技術の特徴
・同一材料で粒径を3〜30nmの範囲で精密調節できる
・イメージング分子や薬剤を搭載可能
・生体適合性材料から構成され、全身投与で長期血中循環する
想定される用途
・造影剤や放射性核種プローブを付けることで、がん微小環境や生体内のナノ構造をMRIやCT、PET/SPECTでイメージングするナノプローブに
・抗体サイズを選択すれば、抗体医薬の体内分布とがん微小環境内での分布を予測するコンパニオン診断に
・薬剤を付ければがんや炎症部位に薬を選択的に届けるナノDDSに
関連情報
・サンプルあり
- 14:00~14:25
- 通信
2)自由設計レンズで電磁波ビームの品質を改善
量子科学技術研究開発機構 那珂フュージョン科学技術研究所 ITERプロジェクト部
RF加熱開発グループ 主任研究員 矢嶋 悟
新技術の概要
自由形状の誘電体レンズ対の設計手法の開発により、マルチモード伝送路を伝送する電磁場ビームのモード成分を高い自由度で調整可能であることを確認した。これにより、伝送路中や空間中を通るビームの品質を改善し、多様な伝送系に対する通信改善に貢献できると考えられる。
従来技術・競合技術との比較
ミリ波の大口径伝送路を流れるミリ波の強度・位相分布を高自由度に制御する従来技術としてミラー対が利用されていたが、製造に大きな時間的、経済的コストが伴っていた。新技術では適度な屈折率を持ち、製造しやすい材質の誘電体レンズ対を自由設計することで、従来技術と同様の機能を低コストで実現した。
新技術の特徴
・レンズの成形精度が波長より十分細かければ、任意の周波数に適用可能
・高次モードの抑制及び生成に利用可能
想定される用途
・マルチモード伝送路内に挿入して利用する、モード補正用レンズ
・アンテナ出口に配置して回折等を抑制し、また進行方向を補正する、ビーム補正用レンズ
関連情報
・サンプルあり
- 14:30~14:55
- 環境
3)電子線を利用した省エネ・エコなフッ素樹脂分解技術
量子科学技術研究開発機構 高崎量子技術基盤研究所 先端機能材料研究部 上席研究員 出崎 亮
新技術の概要
資源・環境の問題から、フッ素樹脂のリサイクルが強く求められています。リサイクルのためには、まずフッ素樹脂を効率的に分解する必要がありますが、私たちは、電子線照射と加熱を組み合わせることにより、従来の約1/2の電力量と二酸化炭素排出量でフッ素樹脂を100%分解・ガス化する技術を開発しました。
従来技術・競合技術との比較
フッ素樹脂の化学的分解には600~1000℃の高温が必要であり、分解処理時にかかる大きな電力量が課題です。私たちは、370℃でフッ素樹脂に電子線を照射する方法により、従来の約1/2の電力量で100%分解・ガス化することに成功しました。これにより、分解処理時の二酸化炭素排出量も半減されます。
新技術の特徴
・従来の約1/2の電力量と二酸化炭素排出量でフッ素樹脂を100%分解・ガス化
・フッ素樹脂の化学的分解・ガス化による有機フッ素化合物の生成
想定される用途
・フッ素樹脂廃棄物の化学的分解・資源化によるリサイクル
・一般的なプラスチック廃棄物の高効率化学的分解・資源化
- 15:00~15:25
- デバイス・装置
4)硬質線材に対する均一薄膜めっき装置及び方法の開発
量子科学技術研究開発機構 那珂フュージョン科学技術研究所 ITERプロジェクト部
計測開発グループ 上席研究員 石川 正男
新技術の概要
本件で開発した回転式のめっき装置を用いることで、金属製ケーブルなどの硬い線材を保管・輸送時と同じ輪巻き形状(同じ曲率)で薄膜めっきを施すことができ、その膜厚は線材全域にわたって均一(誤差 ± 1 μm)に管理することが可能となる。さらに、1 メートル程度からどのような長さの線材にも膜厚管理されためっきが可能である。
従来技術・競合技術との比較
従来の方法である「リールtoリールめっき法」では膜厚管理はできるものの硬質線材に対しての適用性はなく、別な従来方式である「バッチ式めっき法」ではそのめっき手法から膜厚管理が困難であった。このため、硬い線材に対する均一の薄膜めっきは、従来のめっき法では実現できない技術であった。
新技術の特徴
・金属製ケーブルや配管、電線などの硬質線材に対して全域にわたって均一な(誤差 ± 1 µm)薄膜めっきが可能。さらに、本めっき技術の応用により、線材の一部分だけめっきの厚さを変えることができるため、利用者のニーズに応じためっきを施すことができる
・従来のめっき法である「リールtoリールめっき法」に比べ、装置価格も大幅に削減でき(660万円程度)、小スペース(φ1200 x 4)でめっきを施すことが可能
・本めっき装置は、小型化を実現しているだけでなく、現地組立てが可能なため、めっき対象の材料の移動が困難な場合でも、その現場でめっきを実施可能
想定される用途
・原子炉や核融合炉で用いられる金属製ケーブルの銅めっき
・蓄電池の負極材に使用される機器(複合銅箔)等
・医療分野などで利用される粒子加速器の導波管等
関連情報
・サンプルあり
・展示品あり
- 15:30~15:55
- 材料
5)多結晶材料評価のお悩み解決 ~多結晶材料の機能を支配する構成粒子の統計的評価法~
量子科学技術研究開発機構 関西光量子科学研究所 放射光科学研究センター
コヒーレントX線利用研究グループ グループリーダー 大和田 謙二
新技術の概要
コヒーレントX線回折によって微結晶子の集合体の構造観察を行う新手法を考案した。微結晶子の集合体の構造観察において、非破壊で、各微結晶子の構造情報の取得を行い、且つ、それを多数粒子について網羅的に行うことが重要であるが、従来これらの要素の何れをも満足する観察法はなかった。本技術では、これらの全てを満足することを可能とした。
従来技術・競合技術との比較
粉末X線や電子顕微鏡は平均構造や破壊計測に限界があり、個々の粒子情報や応力状態を得にくい。また、BCDI法は非破壊で3次元構造を得られるが、多数粒子の計測効率や代表性の判別が課題。これに対し、当手法は、統計的に意味のある多数の粒子に対して網羅的に粒子個々の構造の情報を取得できる。
新技術の特徴
・統計的に意味のある粒子数に対して、各構成微結晶子の構造情報を網羅的に取得可能
・コヒーレントX線の利用により、個々の粒子の構造情報を非破壊で取得可能
・粉末X線解析や電子顕微鏡では得られない粒子ごとの詳細情報と非破壊性を両立
想定される用途
・従来の粉末X線回折では区別のつきにくい、プロセスの異なる試料同士の比較
・電子顕微鏡観察では観察が難しい焼結セラミクス中の粒子群の計測
・プロセス中の粒子の状態変化の計測
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