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東京理科大学 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2025年11月11日(火) 10:00~14:25

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、東京理科大学

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発表内容詳細

  • 10:00~10:25
  • アグリ・バイオ

1)交流インピーダンス法による非侵襲(非破壊)な果実の品質判定

東京理科大学 創域理工学部 電気電子情報工学科 准教授 片山 昇

新技術の概要

本技術は、交流インピーダンス法と緩和時間分布法を組み合わせることで、果実の熟度や損傷といった内部品質を非破壊で高精度に評価する手法である。個体差の影響を抑え、安定した測定を実現するとともに、非常に簡易的な装置で実現できる。

従来技術・競合技術との比較

本手法は近赤外分光法やガスセンサー法と比べて安価に構成可能であり、画像処理や超音波法に比べて果実内部の状態を高精度に評価できる。非破壊・簡易な構成で高い実用性を備えている点が大きな利点である。

新技術の特徴

・非侵襲(非破壊)かつ高精度な全数検査が可能
・個体差の影響を受けにくいため品質の均一化が可能
・電気化学的な方式であるため検査工程の自動化・省力化で低コストを実現

想定される用途

・生産者での品質可視化による適切な収穫時期の判断、全数検査で高度な等級分けと出荷ロスの低減
・流通や卸売業者での検査工程自動化による人手不足対策、客観的な品質データによる等級基準での仕入れ、出荷前の品質確認による取引先とのトラブルリスク低減
・小売業者での品質の高い果実の安定供給による他の小売業者との差別化と顧客満足度の向上、劣化リスク品の陳列・廃棄で販売や在庫管理向上

関連情報

・デモあり

  • 10:30~10:55
  • 創薬

2)高効率かつ低毒性を両立するキャリアフリー核酸DDS技術

東京理科大学 教養教育研究院 葛飾キャンパス教養部 教授 秋山 好嗣

新技術の概要

本技術は、天然型配列を有する核酸医薬を高効率かつ低毒性で細胞内に導入するキャリアフリーDDS製剤の製造方法に関するものである。薬剤の安定性と安全性を両立した、新たな核酸医薬の開発を可能にする。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、従来用いられていたカチオン性高分子や脂質キャリアを使用しないナノDDS製剤であり、キャリアに起因する毒性の課題を解決する。さらに、核酸医薬と低分子医薬を併用することで、薬剤耐性の克服と高い治療効果が期待できる。

新技術の特徴

・キャリア自体の毒性の根本的な解決
・薬剤耐性を克服する併用療法
・ドーズ100%のキャリア設計

想定される用途

・核酸医薬デリバリー
・ナノワクチン
・遺伝子編集技術を用いた作物の機能改良

  • 11:00~11:25
  • デバイス・装置

3)かんたん機構でしっかりキャッチ!未来の万能グリッパー

東京理科大学 創域理工学部 機械航空宇宙工学科 教授 竹村 裕

新技術の概要

本発明は、多様な形状のワーク(対象物)をシンプルな構造で確実に把持できる把持装置およびそれを搭載したロボットに関するものです。複数の長尺な把持片(ピン)を負のポアソン比を持つオーセティック構造の支持部材により支持し、作動装置によってその間隔を調整することで、対象物の形状に応じた柔軟な把持を可能にします。

従来技術・競合技術との比較

従来の把持装置では、複数のフィンガ部を個別に制御する必要があり、アクチュエータの数が増加し制御が複雑になるという課題がありました。本発明では、1つの作動装置で複数の把持片の間隔を同時に調整可能なため、構造がシンプルで制御も容易です。さらに、オーセティック構造により2方向(前後・左右)同時の間隔調整が可能となり、従来技術に比べて高い把持力と柔軟性を実現しています。

新技術の特徴

・オーセティック構造の支持部材により、1方向の圧縮で2方向の間隔調整が可能
・滑り止め構造付きの把持ピンにより、高い把持力と対象物の保護を両立
・視認用の窓構造により、把持対象との位置合わせ精度が向上

想定される用途

・製造業の自動搬送ラインでの多様な部品の把持・移送
・農業・美術・医療・介護分野での繊細な器具や物品の把持
・リサイクル・廃棄物処理分野での形状が不定な物体の選別・搬送

関連情報

・サンプルあり
・デモあり
・展示品あり

  • 11:30~11:55
  • 材料

4)希土類フリーなアパタイト型酸化物で世界最高レベルの固体電解質を開発

東京理科大学 工学部 工業化学科 准教授 田中 優実

新技術の概要

生体材料として知られるリン酸カルシウム系化合物である水酸アパタイト(HA)をベースに、欠陥や局所構造を制御することで、25 mS/cm(YSZの30倍超)、700℃で100 mS/cm(YSZの40倍超)の導電率を示す酸化物イオン伝導材料「FCA」を開発した。希土類・重金属を含まない化合物として世界最高水準の導電性を誇る、低環境負荷型の酸化物イオン伝導体である。

従来技術・競合技術との比較

従来の酸化物イオン伝導体は、構造特性上、希土類元素や重金属の使用が不可欠であった。また、現在広く用いられているYSZでは、実用導電性(10 mS/cm)を得るために800℃以上の高温が必要となる。これに対し、本技術では、原子番号20以下の軽元素のみで構成され、600℃で25 mS/cmを達成する酸化物イオン伝導体を実現した。

新技術の特徴

・生体材料として知られる水酸アパタイトをベースとした低環境負荷材料
・希土類・重金属フリーで原料供給不安が少なく安価:構成元素の原子番号は20以下
・600〜700℃の中温域において実用材料を超える高導電性を発現

想定される用途

・中温作動型の固体酸化物形燃料電池用固体電解質
・中温作動型の酸素センサー用固体電解質
・酸素ポンプや排ガス浄化装置における酸素分離層

  • 13:00~13:25
  • 製造技術

5)透明・光沢物体にも対応!低コスト後付け型ユニバーサルロボットハンドリングシステム

東京理科大学 創域理工学部 機械航空宇宙工学科 准教授 荒井 翔悟

新技術の概要

単眼カメラをロボットアーム先端に後付けし、モデルベースアルゴリズムとAIを組み合わせた三次元認識を行うユニバーサルロボットハンドリングシステムである。対象物の透明、光沢、不透明を問わず把持可能で、原価約二十万円の低コストレトロフィットを実現し、省電力エッジ実装により中小現場でも運用できる。

従来技術・競合技術との比較

従来は、RGB‑Dやレーザスキャナによる高価な三次元計測器を複数設置しても、透明物体は計測不能、光沢物体は二百万円超の専用センサが必要だった。本技術は単眼カメラのみで同等精度を達成し、撮影点を動的最適化することでタクトタイムをほぼ維持しつつ導入コストを十分の一以下に抑えることが可能。

新技術の特徴

・単眼カメラ+動的視点最適化で多様な光学特性を高精度認識
・原価約二十万円で既存ロボットに後付け可能な低コスト設計
・省電力エッジコンピューティングが可能

想定される用途

・自動車・電子部品製造ラインにおける混在ワークの自動供給
・物流倉庫でのシュリンク包装品や透明パッケージの自動仕分け
・オイルが付着した金属部品(エンジンブロック、ギヤ、ベアリングなど)のハンドリング

関連情報

・デモあり
・展示品あり

  • 13:30~13:55
  • 情報

6)省力デバイス用 "高速・軽負荷"非対称暗号アルゴリズムの開発

東京理科大学 工学部 情報工学科 准教授 藤沢 匡哉

新技術の概要

小型で非力なデバイスでも利用できる暗号化処理の軽量化と送信する暗号文サイズを小さく抑えた暗号化方式を提案する。この方式では、暗号化と復号において計算処理の負担を非対称に設計することによって、暗号化処理の軽量化を図っている。

従来技術・競合技術との比較

暗号化処理速度に関しては、他の暗号方式と比較して処理時間は短くなっており、特に高速なAES暗号と比較しても同等である。また、暗号文サイズは最小である平文と同サイズである。安全性に関しては、同一平文を暗号化しても毎回暗号文が異なる確率暗号であり、確定暗号であるAES暗号と比べ、有利となる。

新技術の特徴

・暗号化処理の軽量化
・暗号文サイズを最小
・確率暗号

想定される用途

・IoT機器
・小型通信デバイス

関連情報

・デモあり

  • 14:00~14:25
  • 分析

7)光ファイバー単一原子分光システム

東京理科大学 理学第一部 物理学科 准教授 佐中 薫

新技術の概要

小惑星探査機により採取された稀少な地球外天体資料の原子素量分析や、人体に有害な放射性物質の同位体分析、またレアアース採掘候補地などの調査における含有量などの調査など、微量なサンプルからの詳細な組成分析やスペクトル分析を必要とする分野は多岐にわたる。我々は光ファイバー中に封入した観測対象のサンプルを単一原子レベルで分光測定する技術を発明し、上記のような応用に向けて開発を進めている。

従来技術・競合技術との比較

原子集団・分子集団のサンプルに対する従来の分光方法と比べて、本技術は光ファイバー中に封入した対象物質を単一原子・単一分子のレベルでの分光を可能とするため、必要なサンプルの絶対量が極端に少量での吸収・放出スペクトルの測定が可能となり、またより詳細なスペクトル分析が可能となる。

新技術の特徴

・光ファイバー材料を使用するために、分析装置の開発・運用コストが小さい
・観測対象のサンプルをシリカ光ファイバー内部に封入して加工することで、単一原子・単一分子のレベルにおけるサンプルの素量分析が可能
・単一原子・単一分子のレベルでの分光測定を可能とするため、従来の方法では不可能な詳細なスペクトル分析が可能

想定される用途

・小惑星探査機などで採取された稀少サンプルの原子素量の分析
・放射性同位体の組成比率の分析
・レアアース採掘候補地におけるレアアース含有量の分析

関連情報

・デモあり
・展示品あり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

東京理科大学 産学連携機構
TEL:03-5228-7440
Mail:shinsei_kenkyu アットマークadmin.tus.ac.jp
URL:https://www.tus.ac.jp/ura/

新技術説明会について

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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