電気通信大学 新技術説明会【オンライン開催】
日時:2026年05月12日(火) 10:30~14:55
会場:オンライン開催
参加費:無料
主催:科学技術振興機構、電気通信大学
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発表内容一覧
発表内容詳細
- 10:30~10:55
- エネルギー
1)結晶方位でp/n切替し接合劣化を抑える長寿命熱電材料
電気通信大学 情報理工学域 共通教育部 准教授 臼井 秀知
新技術の概要
キャリア極性が結晶方位でp型・n型に切り替わるゴニオ極性材料Mg3(Sb,Bi)2を開発しました。単一材料でp/n対を実現し、横型熱電デバイス用材料として無次元性能指数ZT~0.1を達成しました。熱源と電極界面を分離することができるため、界面反応による劣化を抑えた熱電発電を可能にします。
従来技術・競合技術との比較
従来モジュールはp型・n型材料を接合し、高温側電極が熱源と直接接触するため、界面反応で性能低下しやすい課題があります。本技術では温度勾配方向と直行する方向に電気が流れるため、電極の位置を熱電から分離でき、耐久性が向上できます。また、方位で極性が反転するため接合数を減らすことが可能です。
新技術の特徴
・結晶方位を変えるだけでp型・n型を切替可能
・熱源と電極界面を分離でき、接合劣化を抑制
・従来型よりモジュール構造がシンプル
想定される用途
・工場・配管・機器筐体などの排熱回収発電
・電池交換が困難なIoTセンサーの自立電源
・中温域(例:~100℃級)での長寿命環境発電モジュール
- 11:00~11:25
- デバイス・装置
2)高強度レーザーを制御するガスオプティクスの最前線
電気通信大学 レーザー新世代研究センター 特任教授 米田 仁紀
新技術の概要
高強度化が進むレーザー応用の中で、従来より1桁以上高い強度で使用ができ、ppmオーダーの挿入損失で、ナノ秒のスイッチングも可能な新しい光学素子を使い、新しいタイプのレーザー光源、光学システムが開発されている。本講演では、その一部の開発状況を紹介する。
従来技術・競合技術との比較
従来、光学素子と言えば固体材料を基板とするものがほとんどであった。この場合、損傷は永久損傷となり、またダメージ閾値も低い状況でとどまっていた。また、素子表面には新たに減反射コーティングが必須であり、これらが常識となってしまっていた。ガスオプティックスは、これ自体を凌駕する技術となっている。
新技術の特徴
・kJのレーザーを1cm2の光学素子で制御できる
・挿入損失は10ppm以下
・高精度の波面選択性を持つ
想定される用途
・新しい単一モードQスイッチレーザー
・デブリが問題となる環境でも半永久的に使用可能な光学素子
・レーザー光の蓄積・取り出しシステム
関連情報
・デモあり
・展示品あり
- 11:30~11:55
- 機械
3)高速・高強度化を実現する溶かさない金属3Dプリンタ
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 助教 永松 秀朗
新技術の概要
金属を溶かさずに積層造形を行う「摩擦肉盛法」を用いた最新の3Dプリンティング技術を紹介する。摩擦熱と圧力を利用することで、アルミニウム合金の高速・高強度造形を実現した。また、摩擦攪拌接合と組み合わせることで、従来は困難であったアルミニウム合金と鉄鋼基材などの異材高強度造形への適用可能性を提示する。
従来技術・競合技術との比較
主流のレーザやアーク放電を用いた造形技術は、金属の溶融・凝固を繰り返しながら積層を行う。これにより、冷却待ちによるリードタイムの延長、造形物の変形、硬脆性な界面組織の形成などを招く。一方、提案手法は金属を溶かさない固相状態を維持するため、熱影響を最小限に抑えつつ高速・高強度造形を実現にする。
新技術の特徴
・従来手法の10倍以上の造形速度(従来の造形速度:~500cm3/h →提案手法:5,000cm3/h超も可)
・継手能率90%超の高強度異材積層造形(アルミニウム合金と鉄鋼基材を190MPaで接合可)
想定される用途
・アルミニウム合金製の大型部材造形
・大型船舶の軽量化(アルミ-鉄鋼の異材積層造形)
・LNG船などの低温用配管・タンク支持部材(アルミ-鉄鋼の異材積層造形)
関連情報
・サンプルあり
・展示品あり
- 13:30~13:55
- 機械
4)安全かつパワフルな伸縮アームと、高所を踏破可能なクローラ
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 機械知能システム学専攻
テニュアトラック准教授 金田 礼人
新技術の概要
①先端部の高い剛性により可搬質量を向上させつつ、中間部が柔軟に変形して高い安全性を発揮し、さらに中間部が変形しても先端姿勢が受動的に維持される棒状構造を考案した。また、この構造を用いた伸縮屈曲アームを開発した。②任意の体幹箇所を屈曲することで高い段差を踏破可能なクローラロボットを開発した。
従来技術・競合技術との比較
①ジャミングなどロボット全体の剛性を高める技術は存在するが、先端部のみの剛性を高め、さらにその姿勢を受動的に保持する技術は他に存在しない。②高所にアプローチできるクローラロボットはいくつか開発されているが、それらは最大でも全長の40%程度の段差しか踏破できなかった。本発明は、全長の80%近い段差を踏破可能である。
新技術の特徴
・軽量かつ柔軟だが大きな可搬質量(ロボットアーム)
・完全に伸展/収納可能かつ手先6自由度(ロボットアーム)
・軽量かつシンプルな構造(クローラ)
想定される用途
・棒状の構造物全般
・協働ロボット(人と安全に働くロボット)
・災害救助・探査ロボット
関連情報
・デモあり
- 14:00~14:25
- 計測
5)市販Wi-Fi装置の電波を用いた非接触型心拍検知技術
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 教授 湯 素華
新技術の概要
ユーザの心拍によって、周辺Wi-Fi通信のチャネルが周期的に乱されて、Wi-Fi受信機でこのチャネルの変化を検知して心拍率などを算出できるが、精度が低い。適切な信号処理によって、直接波、自動ゲイン制御、雑音、呼吸などの影響を抑え、心拍による微弱なチャネル変化を拡大し、検知精度の向上を図る。
従来技術・競合技術との比較
スマートウォッチなどのウェアラブル装置は、長時間着用すると、違和感や剝落の恐れがあるが、Wi-Fiセンシングはその問題が生じない。
また、Radarなどの無線センシング技術と比べて、Wi-Fiはほとんどの家に普及されているため、運用コストが低い。
新技術の特徴
・非接触でセンシングするため、体の違和感がない
・すでに普及されているWi-Fi装置を利用するため、コストが低い
想定される用途
・バイタルサイン信号の常時センシングによるヘルスケア
・睡眠質の観測
- 14:30~14:55
- 情報
6)加速度センサとAIで自動車の不正な補償請求を検出
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報学専攻 准教授 木下 雄貴
新技術の概要
車体に取り付けた加速度センサのデータとAIで、自動車の不正な補償請求を検出する。新技術では、ブロック玩具の車を用いて、故意に損傷を付けるといった“不正原因”と、適正な状態での偶発的な事故の“正当原因”を想定した加速度データ収集し、加速度のみで不正な補償請求検出の可能性を示した。
従来技術・競合技術との比較
ドライブレコーダーでは損傷の責任が明らかになるが、損傷前の過失であるメンテナンス不良や過積載などの車体状態は分からないことに加え、不要な部品交換などの過剰修理を防止できない。損傷前から修理後までの継続した加速度時系列データを収集することで、過失隠ぺいの顧客不正と、修理不正の両方を検出できる。
新技術の特徴
・加速度の時系列データとAIによる補償不正の検出
・顧客・修理会社・保険会社の三者がデータに基づいて、修理事項と補償内容を決定するホワイトボックス化に貢献
・損傷前の走行時データから車体の状態を推定
想定される用途
・故障に直接・間接的に影響する被保険者の過失を検出
・意図的な損傷や不必要な部品交換などによる過剰修理の防止
・故障部品の見当立てによる修理作業支援
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電気通信大学 産学官連携センター
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sangaku.uec.ac.jp
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